知ろう・学ぼう 高潮防災

高潮防災に関する基礎知識

東京都では、高潮や津波から都民の皆様の生命と財産を守る対策に取り組んでいます。
このページでは、都民の皆様に、高潮防災について知って頂くため、高潮がどういう現象なのか、高潮災害が発生するとどうなるかなど、高潮防災に関する基礎的な事柄をご紹介します。

高潮防災に関する学習動画 高潮からいのちを守るために

高潮発生の仕組み 

高潮はなぜ発生するの?

  • 海面はおおむね一日2回、ゆるやかに高くなったり低くなったりします。これが潮の満ち引きです。
  • 高潮発生の仕組み
  • 潮の満ち引きは月や太陽の引力、また、地球が太陽の周りをまわるために発生する遠心力によって、海面が引っ張られるため発生します。
  • 高潮発生の仕組み
  • 海面の上昇は、台風や低気圧が接近し気圧が下がることでも発生します。気圧が1ヘクトパスカル(hPa)低くなると、海面は約1センチメートル上昇します。これが気圧低下による吸い上げ効果と呼ばれる現象です。
     また、台風や低気圧は、強い風を伴うこともあります。この強風が沖から海岸に向かって吹くと、海水が海岸に吹き寄せられ、さらに海面が上昇します。これが風による吹き寄せ効果と呼ばれる現象です。
     台風の接近などで気圧が下がり、また、風が強いとき、海岸付近では海面が大きく上昇します。これが高潮です。また、高潮は満潮時と重なることで、さらに危険性が高まります。
     東京都ではこうした高潮に備えるため、防潮堤(ぼうちょうてい)や、護岸(ごがん)を整備していますが、防潮堤や護岸を超えるような高潮が発生する可能性もゼロではありません。
     万が一、護岸や防潮堤を超えるような高さまで海面が上昇した場合や、強風に伴う高波が防潮堤や護岸を超えた場合、海水が一気に街に流れ込み、高潮災害が発生する可能性があります。
  • 高潮発生の仕組み

高潮災害が起きたら

海水が防潮堤を超えて一気に街に流れ込むことで、以下のような被害が発生します。

  • 海岸に近い場所にある木造家屋や車などが一気に流れ込んだ海水により流されたり倒壊します。
  • 地下室や地下空間に一気に海水が流れ込むため、地下空間から逃げられなくなります。
  • 浸水によりライフライン(電気、ガス、水道、通信)が被害を受け、停止する可能性があります。また、場所によっては浸水が長期間(1週間以上)にわたり継続するため、ライフラインがすぐに復旧せず、長期間にわたり使用できない場合も想定されます。
  • 【どこが危険なの?】
    東京は、東京湾の最奥に位置するため、海水が湾の奥に吹き寄せられることで高潮による影響が大きくなる特徴があります。
    想定される最大規模の台風が来た場合、海岸付近の低地や区部東部の地盤が満潮面以下のゼロメートル地帯などで、大規模な浸水被害が想定されています。
    また、台風時は高潮と同時に大雨による洪水が発生する可能性もあるため、川の河口に近い場所は、高潮と洪水の両方のリスクが高い場所です。
    ご自宅や職場などの高潮リスク(浸水の深さ、浸水が継続する時間など)を、高潮リスク検索サービスから、ご確認ください。
  • どこが危険なの?
  • 【どのようなときが危険なの?】
    東京に台風が接近、上陸した場合、気圧の低下と強い風で海面が上昇するため、高潮の危険が高くなります。特に台風が東京の西側を通過する経路を取る場合、台風の風向きの関係から、高潮の影響が大きくなります。
    さらに、台風が接近する時間帯に満潮が重なると、高潮災害発生の危険が一層高くなります。
  • どのようなときが危険なの?

【どのような行動をとればよいの?】

  • 台風等により高潮災害が発生する危険が迫っている時には、区が発表する避難情報や気象庁等が発表する気象情報等に留意し、適切なタイミングに迅速な避難行動を取ることが重要です。

東京港における津波・高潮対策

都民の生命と財産を守るため、東京都港湾局では津波・高潮対策として、防潮堤や水門、護岸等を整備しています。
詳細は、下記のページからご確認ください。